2020年、コンサル業界の転職はどうなる?データから見えた求人の傾向

2020年、コンサル業界内での転職する場合、または他の業種からコンサル業に転職する場合、どうするのが得策でしょうか。ここで考えていきたいと思います。

例えば、船井総研という戦略系コンサル会社の売上を見ると、2017年が186億円だったのが、2019年は257億円に増加しています。

近年増加傾向が続いているようです。経常利益も同様に増加傾向。景気は良さそうなんですね。

一方で、転職市場も近年は順調でした。2019年は国内の転職者の数が350万人を突破しました。これは過去最多の数。ただ、このままの推移が続くとは思えません。2020年はコロナの影響がありますよね。

2020年の転職は、タイミングとしては不透明な時期ではあります。だからといって、転職を先延ばしすれば良いという時期でもないでしょうね。

2020年のコンサル業界の求人がどうなっているかを見ていきます。

2020年のコンサル業界の求人の現状と傾向

2020年の3月時点での正社員の求人データをもとにコンサル業界の求人を全体的に見ていきたいと思います。

2020年のコンサル業界の求人数は8,399件で増加傾向!

2020年3月時点で、主要な転職サイト(DODA、マイナビ、リクナビ、type、エン転職)でコンサル業界の求人情報を探してみました。

どのくらいあると思いますか?転職サイトは全国が対象ですから、すべてが応募できるものではありませんけどね。なんと8,399件もあるんです。参考までに過去の年の同じ時期と比較するとこんな感じになります。

3月は一年の中では、比較的、求人数が多い時期です。2019年の3月には6,506件の求人がありましたから、1800件も増えています。約30%の増加です。

2020年に入り、コンサル業界も、ますます人材を採用したいという企業が多いようだとわかるわけですね。

実際に転職サイトを見てみると、これが本当にコンサルの仕事?と思うものもあったりするのですが、同じように検索して去年よりも増えているので、転職者にとっては有利な傾向だと言えます。

コロナの影響で求人数は減少するとも考えられますが、コンサル業界はもう少し先になるのではないかと思います。

コンサル業界の求人で提示されている年収

コンサル業界が出す求人には、どのくらいの年収が提示されているのでしょうか。私の勝手はイメージでは、なんとなく他の業種よりは高い傾向にありそうだと思うわけですが、これも実際の求人のデータで見てみます。

年収500〜699万円の求人が多くなっています。次に多いのが300〜499万円、1000万円超の求人は全体の17%ぐらいでした。

例えば、メーカーでは、1000万円超の求人が8%ぐらいでしたらから、経験などによっては、年収の高い仕事に就ける業界だと言えますね。

コンサル業界の求人の地域別の比率

勤務地別に求人数を調べてみました。ハローワークと違ってインターネットの転職サイトでは全国の求人が出てきます。次のグラフをご覧ください。

関東地方を勤務地とする求人が多く、次に関西、東海と続いています。関東のほとんどは東京、関西は大阪、東海は愛知が中心です。転職サイトは大都市の求人が多いことがわかります。

未経験歓迎の求人の比率

今度は経験の要否に関するデータです。求人の中には未経験者歓迎というものがあります。 どの業界にも一定数はあるんですが、コンサル業界ではどうでしょうか。

34%の求人で業界未経験者を歓迎としています。他の業種からの転職の場合も、約3割の求人でしたら、応募資格は大丈夫ということですね。

逆に言えば、未経験者歓迎ではない求人も半分以上あるわけで、こういう求人は高い年収を提示しているケースが多いと思われます。

どんな求人が出ている?

実際にあったコンサル業界の求人を4つ見てみます。

例1 (DODA)

仕事内容 経営課題を深くヒアリングし、人材育成の課題を把握し、ソリューションを提案、体系の構築、運用、効果測定、アフターフォローまで
給与 年俸520万円以上
求める人材 何らかの営業経験、ドキュメント作成・プレゼンテーション経験、MBA、中小企業診断士、社労士資格歓迎

例2(マイナビ)

仕事内容 大手のECサイトや大手コンテンツサイト(求人、不動産、旅行、動画配信等)に、当社サービスを活用したソリューションを提案
給与 年俸400万円以上
求める人材 法人営業の実務経験、WEBマーケティングの知識、大手企業を対象とした営業経験、マーケティングに関わる業務経験

例3(リクナビ)

仕事内容 クライアントの経営課題を解決するための戦略立案・業務改革、システム設計から導入の総合的なコンサルティング
給与 月給24万円以上
求める人材 SAP関連の経験者、ITコンサルティング、プリセールスやポストセールスの経験、強い意志を持って物事に取り組める方

例4(リクナビ)

仕事内容 経営・管理の中核に携わる会計コンサルティング、連結会計ソフトや有価証券管理システムなどの紹介から導入サポート
給与 月給21万円以上
求める人材 連結会計・開示業務の知識又は実務経験、公認会計士、税理士、会計・経理実務経験者、日商簿記検定1級以上もしくは同等の知識

いろんな転職サイトで、求人をたくさん見ていると気付くことがあるんですね。中途採用の求人には4つのパターンが存在していますよ。

簡単に言うと、あなたが採用される求人なのか、採用されない求人なのかの違いがあります。

ここまで、2020年のコンサル業界の求人の現状や傾向を見てきました。さて、ここからがいよいよ本題です。実際に転職する場合の戦略を考えてみましょう!

コンサル業界への転職戦略

中途採用で、コンサル企業へ転職するにはどうすべきか。上のデータをもっと具体的に、転職するための情報として見ていきたいと思います!

転職では、いかに自分のスキルや経験と、会社が求めているものが一致するかにかかっています。そういう観点で考えます。

転職サイトのコンサル業界の求人数の比較

これまで見てきた主要な5つの転職サイトの求人の数をまずは見てみましょう。

どれも有名なサイトですから、見たことがある人も多いと思います。ですが、コンサル業に限って言えば、数の差は歴然としています。

DODA、マイナビ、リクルート。この3社は十分な件数が出てきますね。typeやエン転職は、コンサルの仕事は少ないのです。

そして、もう1つ重要なことは、DODAとリクナビ以外は増えていないということです。

転職サイトごとの年収の比較

それぞれの転職サイトごとに、求人で提示されている年収がどのくらいかを表したグラフです。

リクルートのところは、金額の区切り方が違っていて、低めに出てしまっている部分があります。それを無視すると、どうでしょうか。

注目してほしいのはマイナビなんですよね。DODAと比較すると、低いですよね。なぜこんなに低いんでしょうか。次のデータを見てください。

転職サイトごとの未経験者歓迎比率

次に未経験者歓迎の求人を見ます。未経験者を歓迎してるものが約半分あると、先に書きましたけど、これも転職サイトごとに差があります。

DODAに注目です。とにかく低いんです。マイナビと比較すると一目瞭然だと思います。未経験者を求めていないわけですね。これだけサイトごとに違いがあります。

実際はそんなに違いはなく、DODAにだって未経験者でも歓迎する求人もそれなりにあると思いますが、DODAを使う企業側の立場にしてみれば、DODAを使う目的は経験者採用だということですよね。

ここまで、まとめてみます。コンサル業界の求人ではDODA、マイナビ、リクルートで十分な件数がありました。ですが、件数が重要なのではありません。あなたに合っている求人があるかどうかが重要です。

そういう意味では、給与面と経験を必要としているかについては、違いがありました。この違いは何でしょうか。

DODAは経験者を必要としている。マイナビは経験なんてどうでもいいから、若い人を求めている。簡単に言うとこのようになると思います。だから仕事をどこで探すかは大切なんです。

こういった違いがわかってから求人を探してください。自分とマッチする仕事があるかが大事なんです。

あなたはどこで仕事を探すべきでしょうか。ぜひ考えてみてください!

求人の質で見る転職サイトの違い

ここで見てきたのは、あくまで求人の数(量)についてですよね。それでは、求人の質で見るとどうでしょうか。

やっぱり質の面でも転職サイトごとに違いはあるんですよね。つまり、どんな求人が掲載されているのか、これはいい転職ができるかどうかに関わる問題です。

次のページは、
転職サイトで求人を探すなら「数」よりも「質」を重視!
です。

関連記事

×