2020年、百貨店への転職はどう?求人の増減から見るタイミング
大手百貨店の高島屋の2020年2月期の業績を見ると、売上高は9,190億円で前年比では0.7%の増収です。
ただ、百貨店業では、0.9%の減少、営業利益は20.2%の減少です。 高島屋は消費税の増税、コロナウィルスの影響と言っています。
大丸を展開するJフロントリテイリングも新型コロナウイルス感染症の拡大により、売上は大きく落ち込んでいます。
このように2020年の百貨店業界を数字の面で見れば、厳しい状況であると言えます。
それでは、2020年は転職すべき時期ではないのでしょうか。これはまた別の問題でしょう。
2019年の転職者数は年間で350万人を超えました。過去最高と言われています。 かなり転職市場は活況を呈していました。問題はコロナの影響でどうなっていくかですよね。
ここでは、百貨店業界の中途採用について見ていきたいと思います。
2020年の百貨店の求人は多い?少ない
企業が人材を募集する時に作られるのが求人票ですね。仕事内容や待遇について書かれています。ハローワークにも求人雑誌にも求人票はありますが、もっとも簡単にたくさん見ることができるのは転職サイトです。
DODA、マイナビ転職、リクナビNEXT、エン転職といった転職サイトを使ったことがある人も多いのではないでしょうか。
そこで、百貨店の求人(正社員募集のみ)を調べてみました。どのくらい出てくるのかというと、それほど出てきません。86件です。これで全国の求人ですから、ほとんど出ないんですね。
4つのサイトを見たのですが、その内訳はこうです。
エン転職には百貨店の求人が少ないのはいつものことです。 あったのはDODA、マイナビ転職、リクナビNEXTです。
3月というと1年の中でも求人が多い時期とされていますが、この時期で86件ぐらいなんですね。
過去5年ぐらい見ると、件数は少ないながらも徐々に増えてきていたことはわかると思います。 前年に比べると、それほど大きな増加はありませんが微増でした。
百貨店業界というせまい範囲ではありますが、業界が好調になった2017年を機に中途採用にも積極性が見られていました。 そして、2020年も決してコロナウィルスの影響が見られた3月でも悪い状況ではありませんでした。
年収はどのくらい?
百貨店の求人で示されている年収に注目してみました。
年収300〜499万円の求人が最も多くなりました。次に多いのが500~699万円の求人です。他の業種に比べると低めではあります。
どの地域で募集が多い?
勤務地別に分けてみると、関東が最も多くなります。百貨店ですから、大都市に集中するわけでしょう。特に東京です。全体の49%が勤務地を東京としています。約半分は東京都内の仕事でした。
これはDODAというサイトで調べた結果です。最も多いのが関東でした。関西は少ないという結果でした。
東京への集中は百貨店業界だけのものではありません。転職サイトには全国の求人があると言っても、首都圏をメインにしている部分もあるので、その影響も少なくない思います。
未経験者でも採用される?
求人の中には「未経験者歓迎」という求人があります。異業種から百貨店へ転職する人にとってはありがたい求人です。この未経験者歓迎求人がどのくらいあるのかを見てみます。
全体の58%が未経験者歓迎です。少なくはありませんよね。ただ、少し前だと70%ぐらいはあったので、最近は未経験者歓迎の求人は減っているように思います。
どこで探すべきか
ここまで、2020年の百貨店の求人について見てきました。4つの転職サイトで見てみましたが、基本的に件数が少ないんですね。どれもすべて合わせると数千件はあるサイトなんです。
実は公開されていない求人というのが世の中にはあります。そんな非公開求人を持っているのは転職エージェントなんですね。全体の求人の8~9割は非公開だと言われています。
転職エージェントを利用するのも1つの方法だと思います。
2020年は全体的には転職はまだ大丈夫といった状況。ただ先はわかりません。もし、迷っている人でも求人を見てみることからはじめてみてはいかがでしょうか。
次のページは、
転職サイトと転職エージェントの求人の差とは?非公開求人って何?
です。