中途採用の求人票の「給与例」の見方と給料交渉のタイミング

      2017/06/09

中途採用の求人情報の中に書かれる「給与例」は求職者にとって参考にならない

求人で気になるのはやっぱり給与?

転職サイトなどで求人を見ているとやっぱり給与のことが気になるだろう。

転職するときに給与なんか全く気にならない人なんていないだろう。

だから求人情報には給与のことが普通は書いてある。

何万円程度とか、何万円以上とか。

ところがその下あたりに一文添えられるのが普通だ。

年齢や経験を考慮して決定など。

これだと、自分が入社したら実際どのくらいになるのかはわかりにくい

具体的にわかった方が応募もしやすくなるのに。

そんな人のために、転職サイトなどでは給与例が書かれていることも多い。

年齢、役職、給与の例がある。

これなら具体的にイメージしやすい。

給与例の通りにもらえる?

求人の中に給与例があって、自分の年齢と大体同じ人の例があったとする。

これぐらいはもらえるのかと思ってしまいがちだから注意したい。

この給与なら十分、応募しよう!

それは早とちりだ。

給与例で書かれている金額のほとんどは上限である。

嘘とまでは言いたくないが、こんなにもらっている人もいるんだよぐらいの話。

言葉を付け加えるなら、「あなたには無理だけどね」がふさわしい。

なぜ上限だと言えるのか、その答えは簡単すぎる。

以前の会社で年収600万円もらっていた人が、同じ年齢で年収500万円の人の給与例を見ても何の魅力も感じない。

つまり、応募しない。

だから企業は当然、高い金額を例として載せたいわけだ。

それは卑怯でも何でもない。

あくまで給与例として書いているだけ。

決してあなたも入社したらこの給与で働いてもらいますとは言ってない

だから、はっきり言って求人の中にある給与の情報はあまり参考にはならない。

給与は応募とは別のプロセスなのが転職

給与は誰もが転職において重視したいものである。

だが、ここは転職者にとってはブラックボックスだと思った方がいい。

そして、給与以外の部分で応募すべきかどうかを判断するべきだ。

その方が絶対に正しい。

給与は後回し。

では、いつ給与のことを具体的に知ることができるか。

そう思う人もいるだろう。

それは面接の中、あるいは内定後でも十分だ。

内定後、給与が告げられたところで、採用を断っても何ら問題はない。

入社するかどうかの点では重要な給与ではあるが、採用するかどうかとはまた別である。

給与交渉は選考とは別に存在するものだと認識しておこう。

私から見れば、給与交渉はむしろ後に持って行きたいぐらいだ。

給与交渉のタイミングと企業の心理

給与のことが具体的にならないと、入社したいかどうかも決まらない?

それだと、選考にも身が入らない?

確かにそうだ。

でも、給与交渉は内定後でもいいぐらいだと思っていい。

それは企業側の心理を考えてみよう。

中途採用はそれなりにエネルギーを使う。

書類選考をして、面接をして、その面接の日程調整なども面倒なことである。

時間も労力も要するわけで、はっきり言えば面倒なことなのだ。

もし、あなたが企業から評価されて、あとは給与の問題だけだとなる。

そして、給与の金額が告げられる。

そこではじめてあなたは給与の額について強気で行くことができる。

なぜなら、人事担当者はまた最初から中途採用の選考をしたいとは思わない。

もうこの人でいいと思ったのに、給与のことで逃げられるのは惜しいと思うわけだ。

それは面倒だから。

さて、どうするか。

給与を上乗せしてでも引き留めようとする。

もし、これが最初の面接でのやりとりだとすると、そこまで思うことはない。

あきらめて別の人を探そうと思うのである。

給与交渉は最後の方が有利だと思えるだろう。

転職のコツは給与にも反映する

このブログでは転職のコツをいろいろと紹介している。

あまり本などには書かれていないことを書いている。

その転職のコツは、ただ採用されるために有効なのではない。

転職を成功させるために有効なのだ。

採用されても安月給ではその転職は成功だったとは言えないだろう。

後で納得できないと思ってもその原因を作ったのは自分だ。

自分の転職活動の進め方に失敗があったのだ。

そうなってからでは手遅れ。

つまり、転職のコツを身につけることで、採用されやすくなるばかりか、給与面でも優位になることができる

転職活動の最初のうちにぜひコツをつかむ努力をして欲しいと思う。

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