30代で未経験の仕事へ転職する時の考え方と方法
2017/07/16 PR
転職には簡単なケースと難しいケースがある
中途採用は、どうやって決まるのだろうか。
企業と転職者には、それぞれ、これだけはゆずれないという条件がある。
その条件が厳しいものであればあるほど、転職は難しいものになる。
逆に、両方が考えている条件がゆるいのであれば、その転職は決まりやすい。
要するにマッチングで決まっていることになる。
マッチングしにくくなる条件というのがある。
その1つが、30代+未経験の転職者だと言える。
転職者の特徴の1つ
30代+未経験というのは1つの転職者の特徴である。
この特徴がどこに影響するかというと、企業の条件とマッチするかに影響する。
転職では、ここがとても大事なのである。
年齢と経験の有無が、転職にどう不利になるのかを考えてみてほしい。
難しい転職になる理由だ。
30代+未経験が難しい転職になる理由
30代+未経験は、2つの要素からなっている。
年齢と経験ということ。
企業が社員を募集するときには、明らかに、どんな人に来てほしいかというイメージがある。
そこに、年齢が20代だとか、経験が豊富な人というのが出て来る。
こういったものが企業が希望している条件である。
かりに、20代で経験が豊富という人を欲しい企業A社に、30代で経験のないあなたが応募したらどうなるか。
書類選考すら通らない。
これが普通である。
だが、企業もいろいろだし、募集のタイミングによって、欲しい人材のイメージは異なる。
年齢はこだわらずに、経験がある人、となればどうなるか。
未経験者という点では不利だが、30代でもチャンスが出て来る。
逆のパターンもある。
経験はなくてもいいが、30代ぐらいの人がいい。
こういう求人に応募すれば、むしろチャンスになるのである。
注意しなければいけないのは、もう1つのパターンだ。
年齢も経験もこだわりがないような場合。
こういう企業は、よくわからないので、応募しなくていいのではないかと思う。
ただ、一番、条件がゆるいのだからチャンスは最も大きいことになる。
ここで見た4つのパターンをよく見てほしい。
企業の要求するものが、年齢と経験である場合のパターン。
(1)経験必要+20代
(2)経験必要+30代も可
(3)経験不要+20代
(4)経験不要+30代も可
よく見ると、気づくことがあるだろう。
(1)経験必要+20代
経験を重視しているのに、若さを求めるということは矛盾している。
だから、こういう求人はほとんどないのである。
要求していることに無理があるのだ。
30代では採用されにくい。
(2)経験必要+30代も可
若さよりも経験が欲しい求人である。
経験があるのは、普通は20代よりも30代であるのが普通。
30代の社員が欲しい会社の場合は、このパターンが最も多く出る求人だと思っていい。
(3)経験不要+20代
経験がなくてもいいが、20代のフレッシュさが欲しいという求人だ。
これは20代の社員がほしい会社から出る求人のパターンで、おそらく世の中にある求人では最も多いだろう。
ここに30代の転職者が応募しても、採用されるわけがないのである。
(4)経験不要+30代も可
要するに誰でもいいという求人。
わりと多い。
とにかく人が欲しいという場合はこのパターン。
30代+未経験の場合、どの求人に応募するのが正解?
転職で採用されないという悩みは、景気がどうであっても、いつだってある。
何が大事かと言えば、求人を探すところなのだ。
面接がうまくなっても、職務経歴書をうまく書けたとしても、やっぱりどこに応募するかで、採用されるかの半分以上は決まる。
だから、30代+未経験で応募するならば、どの求人を選ぶかを考えてほしい。
正解は、(2)か(3)である。
どちらを選ぶかは、年齢にもよるだろう。
30代前半か後半かでも変わってくる。
ここでは、(2)の場合を例に、採用される方法を考えてみよう。
経験がなくても採用されるための方法
上で見た、(2)経験必要+30代も可というような求人で採用されるためにはどうするか。
「マストを変える」という言葉を知っているだろうか。
最優先と考えている条件を、変えてしまうことだ。
企業は、経験者という条件で社員を探しているわけだが、その条件を変えてしまう。
そうすれば、未経験でも可能だし、(2)ならば年齢も気にならないから採用される。
だが、そんなことは、可能だろうか。
これが可能だから、30代の人も、40代の人も転職できるのだ。
もう少し具体的に2つのことを見てみる。
たった2つの事だけで採用は決まらない
よく考えてみてほしい。
「30代+未経験」という特徴は、年齢と経験のことを言っている。
しかし、あなたの社会人としての特徴は、これだけではない。
もっともっとたくさんの要素があるはずだ。
たしかに、年齢や経験を重視する会社が多いわけだが、それ以外にあなたが持っているところを見てもらえばいい。
企業の採用担当は、あまりにも年齢や経験を重視しすぎているのだ。
これは逆にチャンスでもある。
他のことを、あまり意識していない。
そこで、あなたが意識させてやるのである。
相手は、はじめて気づくだろう。
そう言われれば、そういう観点もあるなと思ったら、もうこっちの勝ちなのだ。
経験は本当にないのか?
仕事というのは、そんなに単純ではない。
仕事の経験というのもそんなに単純ではない。
例えば、営業の経験があるかどうか。
営業職という職務で仕事をしたことはないかもしれないが、近いことはやっているのである。
仕事を分解してみると見えてくるはずだ。
営業の仕事は分解できる。
プレゼンするのもそう、資料作成、見積もり、電話応対、車の運転だってそうなのだ。
どんどん細かくしていくと、コミュニケーションにまで分解できる。
仕事でコミュニケーションをしたことがあるだろう。
何も、販売するところにスポットライトを当てる必要はない。
分解して、どこの部分なら経験があるかという点を探すのである。
そうすると、必ず、何かやったことのある部分は出てくるものだ。
職種だけではなく、業界だって同じように考えられる。
共通項を探すような作業をすれば、まったくの未経験の仕事というのはなくなる。
それを経験と言ってはいけない?
そんなことは、誰も言っていないのだ。
つまり、経験がないと決めつけずに、「ああ近いことはやっていた」と考えればいい。
適性を合わせることで採用される
上に書いた2つの点を考えてみると、それほど難しい転職ではないと思うのではないだろうか。
もう1つ、作戦がある。
未経験で採用されるためにおすすめなのが、適性を合わせるということ。
こんなものがあるのかどうか私にはよくわからないが、仕事の適性というのが世の中にはある。
あなたは、こんな人だから、こんな仕事に向いているというもの。
わからない人は、簡単に調べられるサイトがあるので、使ってみるといい。
リクナビNEXTのグッドポイント診断は、転職サイトとしても有名なのでおすすめだ。
調べてみると、あなたの適性がわかるわけだ。
適性の中で、転職したい仕事との言わば相性を探ってみる。
これも、まやかしのようなものだと私は思っている。
どんな人がどんな仕事をやるにも、向いている部分はあると思うのだ。
それをうまく合わせることで、その仕事が合っていると説明できるようになる。
未経験でも、この適性があると説明するように持って行くわけだ。
企業がどんな人が欲しいかを明確に
いずれにしても、企業のことを知らないと、転職はうまくいかない。
企業の事を知ると言っても、資本金とか従業員数を知っても何の意味もない。
何を知るべきか。
どんな人が欲しいかを知らなければいけない。
そこに合わせて、転職をするのである。
例えば、20代+経験者が欲しい企業があったとする。
なぜ、20代がほしいのか、経験者がほしいのか、これが大事だ。
どういう仕事内容なのかがわからないといけないわけだ。
そうやって、企業が期待している人材のイメージを明確にしていくのだ。
そして、そのイメージに合わせて、自分を作っていく。
ありのままの自分で採用されるのは、簡単な転職のケースだ。
20代ならばそれでもいい。
30代で未経験というのは、それなりに厳しい転職に含まれる。
そこで採用されるには、ありのままではいけない。
相手に合わせていかなければいけないのである。
欲しい人材を知る方法
求人票を見たり、会社のホームページを見れば、いくらかわかるかもしれない。
しかし、それだけでは足りない。
もっと、真剣にやらないと、「厳しい転職」ではちっとも採用されない。
そこで、利用するのが、転職エージェントである。
転職エージェントというのを、軽い感じで使う人が多いので注意しておく。
仕事が紹介されないとか、早く決めさせようとする、といったクチコミも見る。
それは、使い方が下手なだけである。
どこで使うか、どの部分を協力してもらうかが明確になっていないのが良くない。
今回の場合、30代+未経験は厳しい転職なのだから、相手を知らないことには決まらない。
ハローワークや転職サイトだと、得られる情報は限られている。
そこで、もっと情報を得る必要がある。
転職エージェントが持っている情報は、実際に企業の人事部から聞いた話だ。
こういう情報が最も役に立つ。
文字になっている情報よりも役に立つ。
何の役に立つ?
どんな人がほしいのかを知るための役に立つわけだ。
後は、職務経歴書や面接で、その情報をもとに、企業が欲しい人材に近づく努力をする。
これで、どんなに難しい転職でも、採用に近づくことはできる。
まとめ
30代+未経験の場合の転職は、難しい転職になりやすい。
年齢は仕方のないことだが、経験は仕事を分解すれば共通点が出て来る。
また、企業が求める条件のマストを変えるということも意識してみることだ。
企業が求める人材をよく知って、そのイメージに近づくことで、どんなに厳しい転職でも採用されることは可能になる。
30代で未経験でも、十分チャンスがあるということだ。
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