【2020年】IT業界の求人は増えている!今年の転職を失敗しないための情報
IT業界の定義も曖昧ですが、ここではシステムエンジニアやプログラマ、ITコンサルタント、ソフトウェアやハードウェアのベンダーなどを対象にします。
※ちなみにWeb関連の転職については別のページに記載しています。
IT業界での転職に重要なものは何でしょうか。私は求人の探し方だと思っています。自分の経験やスキル、または目的と、企業が求めているものがマッチするのかです。
転職市場は2016年、転職者が久々に300万人を超えました。3年後の2019年には350万人に増えました。 近年の転職市場は順調に増加してきました。
IT業界はどうなのでしょうか。2020年に転職を考えている方にはぜひ知っておいて欲しいデータを共有します。 そして、どうやって自分に合った求人を探すべきか、考えていただく参考になればと思います。
2020年は新型コロナウィルスの影響もあり、先行き不明な状況です。転職するなら早めがよいのかもしれません。
<目次>
2020年のIT業界の求人の現状と傾向
2020年の3月時点でのデータ(正社員のみ)をもとにIT業界の求人を少しだけ細かく見てみたいと思います。
2020のIT業界の求人数は増加!
2020年3月時点で、主要な転職サイト(DODA、マイナビ、リクナビ、type、エン転職)でITの求人情報を探してみました。どのくらいあると思いますか?
なんと31805件もあるんです。この業界で働いた方ならわかると思いますが、転職が当たり前の業界と言えますよね。
重複しているものもあるでしょうけど、3万件以上にものぼる求人が見られます。3月という時期は転職者に有利な時期とも言えます。求人が多い時期なんですね。
だから、他の月と比べれば多い方になると思います。ちなみに前年と比較するとこんな感じです。
2017年の同じ時期と比べると、3倍以上にも増加しています。転職サイトに載る求人が増えていることがわかります。 今年は大きく増えたこともわかりますよね。
転職サイトの求人は同じ企業が同じようなもの(何が違うのかわからない複数の求人)を出していることもあるので、これはのべ件数になると思います。 それにしてもかなりの増加傾向が読み取れます。
IT業界の求人で提示されている年収
IT業界の企業が出している求人の年収はどのくらいでしょうか。転職する時には気になる給料についてです。
ほとんどの場合、年齢や経験によって決定するケースだと思いますが、求人票には基本の額が提示されているわけで、参考にはなると思います。
グラフを見るとわかる通り、500〜699万円の年収を提示しているものが最も多いんですね。中途採用だと、メーカーなどもこうなります。ただ、次に多いところに注目です。700~999万円が2番目に多いんですね。
この点は、他の業種ではあまり多く見られません。IT業界ならば500万円以上の求人を狙いやすいし、むしろ当然のように狙うべきなのでしょう。
1000万円超の求人も件数としてはけっこうありますしね。かなり人材を欲しがっている企業の姿勢が感じられるのではないでしょうか。
IT業界の求人の地域別の比率
転職サイトでの求人の勤務地に注目します。だいたい想像はできるかもしれませんが、東京が勤務地とされている求人が圧倒的に多く見られます。
これはDODAの求人を調査した結果です。関東への集中度が高く、特に東京です。東京を勤務地とする求人は6000件以上もありました。 そこが目立つのですが、関西や東海地域も件数は少なくありません。
例えば、大阪府は、1436件、愛知県は872件です。広島県は196件、福岡県は447件ありました。
そもそも転職サイト自体が関東を中心にしたものが多いこともあるでしょう。どの業種でも東京が多くなります。ですが、ITの場合は、その傾向がかなり強いと言えます。
職種別の比率
転職する人が求人を探すときには、だいたい勤務地と職種で探しますね。職種別に見たのが、下のグラフです。どんな仕事が多いでしょうか。
ITと言っているぐらいですから、当然かもしれませんが、技術職、エンジニアの求人が最も多くなっています。これが半数以上ありますね。次が営業職です。
東京でSEやプログラマーなどエンジニアの仕事を探すのは、様々な業界の中でも特に有利だと言えると思います。ただ、経験があるかどうかが大事です。
未経験歓迎の求人の比率
エンジニアの求人が多いということになると、スキルとか経験が必要だと思いがちです。でも、そうでもないんですね。経験が必要なのかどうかを求人で見てみました。
グラフを見ると、12.9%の求人では未経験者歓迎としています。 これは業界未経験ですから、異業種からの転職者も採用しますと言っているわけですよね。
10%前後だと、まあそんなものかという感じですけどね。本当はもう少し詳しく見ておく必要があります。 転職サイトごとに、かなり差があるからです。この点については後述します。
どんな求人が出ている?
実際にあったIT業界の求人を4つ見てみます。
例1 (DODA)
仕事内容 | 大手企業の案件を含む、様々な分野の開発、自社内での開発を中心とした業務 |
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給与 | 月給20万円以上 |
求める人材 | 向上心、チャレンジ精神、コミュニケーション力、新規事業に携わりたいなど |
例2(マイナビ)
仕事内容 | 一般のお客様へのブランド力の高い高速通信サービスのご案内 |
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給与 | 月給25万円以上+インセンティブ |
求める人材 | 稼ぎたい人や未経験歓迎、意欲と向上心を持っている人、学歴・経験は一切問わない、第二新卒も歓迎 |
例3(リクナビ)
仕事内容 | クライアントの経営課題を解決するための戦略立案及び業務改革、それを実現するシステム設計から導入までの総合的なコンサルティング |
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給与 | 月給24万1300円以上 |
求める人材 | 大卒以上、SIまたはIT業界で何かしらの経験がある、コンサルティング未経験者も歓迎 |
例4(リクナビ)
仕事内容 | 外国人のエンジニアが活躍するプロジェクトやグローバル展開している企業の開発プロジェクトなど英語力を活かせる業務 |
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給与 | 350万円/25歳 |
求める人材 | TOEIC700点以上、新しい知識を積極的に吸収できる、周囲と積極的にコミュニケーションがとれる方 |
私は中途採用の求人は4つのパターンに分かれると思っています。上の求人の違いがわかるでしょうか。
どの求人に応募すべきか、求人を見るときは「違い」を意識して見てみると、採用意欲の強さや採用されやすさがわかってきます。採用されたかったら、採用される求人に応募しなければいけないんですね。
ここまで、2020年のIT業界の求人の現状や傾向を見てきました。さて、ここからがいよいよ本題です。実際に転職する場合の戦略を考えてみましょう!
IT業界への転職戦略
ここからはどうやって求人を探すかという具体的な話です。転職は面接とか職務経歴書とかを気にする人が多いですが、いちばん大事なのは求人ですよ。
採用されるか、採用されないかの分かれ目は、どれだけ自分自身と会社が求めていることがマッチしているかです。これは入社後まで関わってきますよね。要は自分を必要としている求人を見つけることが大切です。
転職サイトのメーカーの求人数の比較
これまで見てきた主要な5つの転職サイトの求人の全体数をまずは見てみましょう。
最初に見たように、IT業界の求人数は前年よりも増加していました。ですが、転職サイトによってはほぼ横ばいというものもあります。typeという転職サイトは、エンジニアを対象としている印象が強いのですが、どちらも横ばいです。
DODA、リクナビNEXTは増えていますね。とは言え、DODAがかなり多いように見えます(DODAは人材紹介の求人も含まれるので多くなっています)。 重要なのは件数ではありません。求人の中身なんです。
もう少し見ていただきたいデータがあります。
転職サイトごとの年収の比較
それぞれの転職サイトごとに、求人で提示されている年収がどのくらいかを表したグラフです。
だいぶ違いがあります。DODAとtypeがかなり高い年収のものが多いことがわかります。これがどういう意味かわかりますか?もう少しデータを見ましょう。
転職サイトごとの未経験者歓迎比率
未経験者歓迎の求人比率です。実はこれもだいぶ差があります。グラフをご覧ください。
リクナビとtypeとエン転職はまあまあわかるのですが、DODAとマイナビはどうでしょうか。まるっきり逆なんですよね。
マイナビは80%もあります。ほとんどの求人で経験をそこまで重視していないということでしょう。
ここまで、まとめてみます。主な求人サイトの中で、仕事の数が多かったのはDODA、リクナビNEXT。
そして、給与面と経験の要否の違いがありました。この違いは何でしょうか。
DODAは経験者を必要としている。マイナビは経験なんてどうでもいいから、若い人を求めている。簡単に言うとこのようになると思います。 ではリクナビはどうでしょうか。@typeは?
こういった違いがわかってから求人を探してほしいと思います。 自分とマッチする仕事があるかが大事なんです。
あなたはどこで仕事を探すべきでしょうか。考えてみてください!
求人の質で見るとどうなる?
ここで見てきたのは、あくまで求人の数(量)についてです。それでは、求人の質で見るとどうでしょうか。
やっぱり質の面でも転職サイトごとに違いはあるんですよね。つまり、どんな求人が掲載されているのか、これはいい転職ができるかどうかに関わる問題です。
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転職サイトで求人を探すなら「数」よりも「質」を重視!
です。