【2020年】自動車業界の求人は減少へ。転職の傾向と求人の探し方

自動車業界に転職を希望されている方は、どこで求人を探していますか?

近年、転職は盛んに行われていて、全体的には増えている状況なんですよね。自動車業界でも同じように求人数は増えています。

ここでは自動車メーカーや自動車部品を扱う企業から出されている中途採用の求人について、現状を見てみたいと思います。

さらに、求職者がどうやって企業へ応募するべきか、もっとも効率的であって、採用される確率の高い方法も紹介したいと思います。

ここで利用しているデータは2020年3月の正社員を対象にしたものです。

2020年の自動車業界の求人の現状と傾向

2020年の3月時点でのデータをもとに自動車業界の求人を少しだけ細かく見てみたいと思います。

2020年の自動車関連の求人数は増加!

2020年3月時点で、主要な転職サイト(DODA、マイナビ転職、リクナビNEXT、type、エン転職)で自動車関連の求人情報を探してみました。

どの転職サイトでも、自動車業界の求人は他の業界に比べると多く出てくるのが特徴です。転職者にとっては選びやすい状況のようです。ただ、新型コロナの影響がありますので、この先はどうなるかは読めないところがあります。

5つのサイトで見られた求人の件数は、3890件でした。(それぞれの転職サイトごとに特徴はありますので、それはまた後述します。)

グラフを見るとわかるように、3890件という件数は、2019年と比較してみると、少し減っていることがわかります。

調査したのが2020年の3月なので、まだコロナの影響はそれほど出ていなかった時期ですが、すでに減少傾向が見られました。 他の業種を見ると、ここまで顕著に減少している業種はあまりありません。

転職サイトの求人は同じ企業が同じようなもの(何が違うのかわからない)を出していることもあるので、これはのべ件数になると思います。

とは言っても、同じように調べた中で求人の件数が減っているわけで、転職者にとっては確実に状況は変わりつつあると言えるでしょう。

自動車業界の求人で提示されている年収に注目!

転職する人が気になること、それはやっぱり年収ですよね。上記の3890件の求人ではどのくらいの年収(給料)が提示されているでしょうか。

求人票に記載される年収額は、1つの目安にしかなりません。ほとんどの場合、年齢や経験によって決定されると思いますが、だいたいの参考にはなると思います。

下記のグラフをご覧ください。

最も多いのは、500~699万円の年収を提示している求人です。次に多いのは700~999万円。ここが自動車業界の特徴でもあります。

ほかの業種の多くは、500~699万円の年収が最も多いのは同じでも、次に多いのは300~499万円の求人なんです。

このグラフは5つの転職サイトを合計した数字ですので、各サイトごとに特徴があります。サイトごとの違いは後述します。

自動車業界の求人の地域別の比率

次に転職サイトのメーカーの求人を地域別に見てみました。ここにも自動車業界ならではの特徴があります。東海地方が勤務地となっている求人が多いんですね。

最も多いのが関東です。次が東海地方。このあたりも自動車業界ならではの特徴です。

都市別で見ると、東京よりも愛知の方が多くありました。 ほかの業種では東京が最も多くなるのが一般的です。

職種別の比率

次に職種に注目してみます。求人を職種別に見たのが、下のグラフです。約7割が技術職です。営業よりも企画・管理の方が多いようです。ただし僅差なので、時期によっては変わるかもしれません。

いずれにしても技術職の求人が多いことは予想通りですね。

未経験歓迎の求人の比率

異業種から自動車業界に転職する場合に気になるのが、未経験者を歓迎している求人かどうかですよね。逆に言えば、未経験者歓迎とは経験を持っている人向けの求人ではないということです。

経験者を希望する求人と、未経験者も歓迎している求人、どちらが多いのでしょうか。下のグラフをご覧ください。

自動車業界の未経験者を歓迎してる求人は28.8%です。どの年もだいたい3割ぐらいの数字になります。 およそ3割の求人は未経験者でも応募しやすい求人ということです。

どんな求人が出ている?

先ほども言いましたが、自動車と言っても、トヨタとかホンダだけではありません。たくさんの企業が転職者を必要としています。どんなものがあるか、実際にあった求人を4つ挙げてみます。

例1(マイナビの求人)

仕事内容 車両の設計開発やエンジン・パワートレイン設計、電子機器、EV・PHEVの設計開発など
給与 月給225,000円
求める人材 CADデータ作成スキル、機械・電気電子・制御設計などの基礎知識や経験がある方

例2(DODAの求人)

仕事内容 カーアクセサリーの企画提案
給与 月給20万円~35万円
求める人材 スマートフォン、車、カーアクセサリーに興味がある方、商品企画に興味がある方

例3(リクナビの求人)

仕事内容 IoTエンジニア、機械(自動車ECU、ロボット等)及び、電気・電子におけるソフトウェア制御部分の設計・開発・検証
給与 大卒:月給21万5000円以上
求める人材 IT関連技術の理解があり、自動車に興味のある方、異業界からの転職も歓迎

例4(リクナビの求人)

仕事内容 自動車の設計開発(ボデー・シャシー・内装・外装)、試験(衝突安全・実用性・車体)
給与 月給20万5000円以上
求める人材 高専卒・大卒以上、理工系の基礎知識(機械、電気電子、材料、振動・騒音、熱に関するいずれか)ある方

これらは実際に転職サイトにあった求人です。それぞれの特徴があるんですね。この違いを意識すると、どんな求人に応募するべきかが見えてくると思います。

ちなみに例4の求人は、みんながよく知っている自動車メーカーの求人です。名前は控えますが…

ここまで、自動車業界の転職市場の現状や傾向を見てきました。さて、ここからがいよいよ本題です。転職する場合の戦略を具体的に考えてみましょう!

自動車業界への転職戦略

ここからはどうやって求人を探すかという具体的な話です。転職がうまくいくかどうかは、どれだけ自分と仕事がマッチするかですよね。そこには戦略が必要です!

簡単に言うと、求人をどう探すかに尽きます。面接がどうとか、職歴書がどうとかよりも、自分とマッチした求人をどう探すかが重要ですよ。

転職サイトごとの求人数の比較

まずは転職サイトごとの求人の数を見てみましょう。

とにかく数が見たいということで言えば、DODAというサイトが最も多く出てきます。「のべ」なので純粋な数ではもっと少なくなるのではないかと思いますが。

DODAは転職サイトに人材紹介という別のサービスの求人も一部含まれるので、かなり多くなっています。

このグラフでわかるのは、自動車業界の求人を探すのであれば、DODA、マイナビ、リクナビあたりが良さそうだということになると思います。

転職サイトごとの年収の比較

それぞれの転職サイトごとに、求人で提示されている年収がどのくらいかを表したグラフです。

DODAとマイナビ、リクナビの3サイトを比較してみるとわかります。DODAは年収の高い求人が最も多いんです。

転職サイトごとの未経験者歓迎比率

今度は、未経験者歓迎の求人比率です。

DODAに注目してみてください。青い部分がほとんどありません。青い部分が未経験者歓迎の求人です。逆にマイナビは青い部分が多いですよね。

未経験者歓迎の求人が少ないのは、DODAだけだということがわかりますよね。DODAの数字が全体を引き下げています。

ここまで、まとめてみます。主な求人サイトの中で、仕事の数が多かったのはDODA、マイナビ転職、リクナビNEXTでした。ですが、給与面と経験の要否の違いが見られます。

DODAは経験者を必要としている。マイナビは若い人を求めている。このような違いが大ざっぱにはわかると思うんです。だから、どこでもいいから転職サイトに登録するようではいけないんですよね。 自分とマッチする仕事があるかが大事なんです。

あなたとマッチしているのはDODAでしょうか。それともマイナビかリクナビか。ちゃんと考えてから、転職サイトを選ぶべきなんですね。

求人の質で見るとどうなる?

ここで見てきたのは、あくまで求人の数(量)についてです。それでは、求人の質で見るとどうでしょうか。

やっぱり質の面でも転職サイトごとに違いはあるんですよね。つまり、どんな求人が掲載されているのか、これはいい転職ができるかどうかに関わる問題です。

次のページは、
転職サイトで求人を探すなら「数」よりも「質」を重視!
です。

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