【2020年】専門商社(卸)への転職は?求人の傾向とタイミングを探る
2020年の専門商社への転職はどのような状況でしょうか。転職しやすい状況なのか、また有利な条件で採用される状況でしょうか。
まずは転職市場です。2019年、年間の転職者数が350万人を突破しました。これは過去最高の数字だそうです。
徐々に転職する人にとって有利な状況になってきていました。ところが2020年はコロナウィルスの影響で、企業がどうなるのか、世の中がどうなるのか、見当もつかない状況となってしまいました。
専門商社という業界は取り扱うものも、企業によって全然違うでしょうから、簡単に業界の景気を見ることはできません。
でも、業界全体として中途採用に積極的かどうか。ここでは2020年の専門商社、卸業界の転職について見ていきます。
<目次>
2020年の求人は多い?少ない?
専門商社の求人をDODA、マイナビ転職、リクナビNEXT、エン転職といった求人サイトで探してみました。どのくらいあると思いますか。かなりあります。
なんと8913件もあったんですね。ちなみに2020年の3月の正社員を募集している求人のデータです。3月というと、一年の中では求人の数は多い方なんですよね。それで8913件も出てきました。
この8913件が前年と比べてどうなのかが重要です。今年、動くべきかに関わってきます。前年と比較したのが次のグラフです。
2016年の3月に調べたときには、3723件でした。なので、2020年には倍に増えていることがわかります。
専門商社という業界の業績はよくわからないのですが、転職市場の好調さに引っ張られて、中途採用も積極的というのが、2020年の専門商社業界でした。 ただ、コロナウィルスの影響でこの先どうなるかはわかりません。
専門商社の仕事の年収はどのくらい?
すでに働いている人の年収ではなくて、転職する時に提示されている年収についてです。転職する時には給料は気になりますよね。どのくらいなのでしょうか。次のグラフをご覧ください。
年収300〜499万円と500〜799万円の求人が中心と言えるでしょう。300万円未満の求人もけっこう多いようです。
1000万円を超える年収の求人もそれなりにあります。
どの地域での仕事が多い?
今度は勤務地を見てみたいと思います。約5000件の求人が出てきても、すべてが応募対象になるわけではありません。どの地域が勤務先かで応募できるかできないかが決まりますからね。
だいたいどの業界でも転職サイトで求人を探すとこうなってしまうのですが、関東地方が最も多く出てきます。 さらにその中でも東京都内の求人が多くなります。
専門商社の求人も同様に東京が多くなり、関東への集中が見られます。 また、ほかの業種と比べてみると、海外勤務も多い印象です。
総合商社の場合は、ほとんど海外勤務の求人がなかったので、専門商社の方が海外で働く人材が必要となるケースが多いのかもしれませんね。
募集されている職種は?
専門商社ではどんな職種で募集が行われているのでしょうか。営業職、技術職、企画・管理、事務といった分類で見てみました。
最も多かったのは営業職での求人でした。次に多いのは技術職です。これは意外なのですが、メーカーではなくても、技術職が多いんですね。
未経験者でも採用される?
異業種からの転職の場合には、未経験でも応募できるのかという点が気になるのではないでしょうか。逆に経験者の人は、未経験者歓迎の求人を狙うよりも、経験者優遇の求人に応募するべきでしょう。
ここでは、未経験者歓迎の求人がどのくらい含まれるかを見てみます。
未経験者歓迎の求人は全体の42%でした。ほぼ半分と言えるぐらいです。ですが、この数字は、4つのサイトを総合したものです。実は転職サイトによって、かなり差があります。その違いについては後述します。
どんな仕事がある?
実際にあった求人を見てみましょう。
例1 (DODA)
仕事内容 | 商材提案及び営業活動、現地仕入れ先との価格交渉・仕様確認など |
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給与 | 月給23万円以上 |
求める人材 | 販売や接客などサービス業の経験がある方歓迎、英語力、海外で働くことに興味のある方、仕事に対して根気よく取り組める方 |
例2(マイナビ)
仕事内容 | リチウムイオン電池やニッケル水素電池の提案、お客様に提案し、国内に広める |
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給与 | 月給21万円以上 |
求める人材 | 英語、中国語のいずれかでメール程度のやり取りができる、積極的に自分の意見を主張できる方 |
例3(リクナビ)
仕事内容 | 自動車製造に関わる、各種設備の提案営業、海外主張あり |
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給与 | 月給22万円以上 |
求める人材 | 商社での営業経験者、顧客のニーズを的確に捉える洞察力と理解力、自動車メーカー、自動車業界で培った専門知識、海外との取引経験 |
例4(リクナビ)
仕事内容 | 食材を飲食店をはじめ旅館やホテルに紹介し提案するルート営業 |
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給与 | 月給24万円以上 |
求める人材 | 要普通免許、食べることが好き、何事にも前向きに取組む方、人と話す事が好きな方 |
求人もいろいろありますが、だいたいは4つのパターンに分類できます。このパターンを知っておくと、中途採用への転職はスムーズになります。
どこで仕事を探すべきか
ここまで2020年の専門商社への転職について、求人を中心に見てきました。2020年は件数も多くなり、チャンスのタイミングだと言えます。
もし、「よし!転職活動をはじめてみよう!」と思った方は、一体どこで求人を探しますか?
ハローワークや求人雑誌、転職フェアなどもありますけど、ここではよく利用される転職サイトを考えてみます。DODA、リクナビNEXT、マイナビ転職、エン転職、どれかは聞いたことがありますよね。どれも有名な転職サイトです。
これらは求人数もたくさん持っているサイトなのですが、どれも同じではありません。それぞれの特徴があるんですね。その特徴をまず知っておくと、転職活動は効率的になります。
まずは件数を見てみます。専門商社の求人が4サイトの合計で約8800件出てきますが、サイトごとにかなり差があります。
DODAとリクナビNEXTが多いんですね。業種によってこれはガラリと変わったりします。エン転職はかなり少ないんです。だいぶ差があるので、専門商社で働きたい人がエン転職で探すのは、かなり非効率ですよね。
次に年収面を見てください。
リクルートは金額の区切り方の違いがあり、ちょっと低めに出てしまうので無視です。エン転職も件数が少ないので参考にはなりません。
DODAとマイナビを見てほしいんですね。違いますよね。どっちが年収高いですか?
もう1つ見て欲しいのが、未経験者歓迎の求人です。
マイナビは青い、DODAは赤いですよね。これはマイナビがかなり未経験者歓迎の求人を持っているということを意味します。
年収と経験の違いがあります。これが特徴の1つでしょう。DODAは経験者というキーワードで仕事も転職者も集まってくる場所を狙っています。マイナビは若い人、20代とか第二新卒とか、そういう経験がどうでもいい求人の方が多いんですね。
この違いを知っておいてください。そうでないと、採用されにくいんです。本来はどんな人でも採用されます。ですが、自分の求めているものと、会社が求めているものが一致しなければ採用されません。それは転職サイトが悪いということでもなく、どこを選ぶかの差だと言えます。
あなたはどの転職サイトを使ってみますか。一度、どこで探すべきかを考えてみてください!
求人の質で見るとどうなる?
ここで見てきたのは、あくまで求人の数(量)についてです。それでは、求人の質で見るとどうでしょうか。
やっぱり質の面でも転職サイトごとに違いはあるんですよね。つまり、どんな求人が掲載されているのか、これはいい転職ができるかどうかに関わる問題です。
次のページは、
転職サイトで求人を探すなら「数」よりも「質」を重視!
です。