【2020年】通信業界の求人の傾向は?今年転職するのは得?損?

2020年、通信業界はどんな状況でしょうか。

NTTドコモでは、2020年の3月期(第1四半期〜第3四半期まで)、前年度を下回る売上で、利益はも前年比減です。

一方で、転職市場は順調でした。2019年は転職者の数が過去最高、350万人を突破しました。 そして2020年もこの勢いを維持しそうだという見方でした。ところがコロナウィルスが世界を襲いました。

ただ、IT業界の求人数は増加しています。ここではその中でも通信の分野での求人を中心に見ていきます。 転職を考えている方は、2020年、どうやって有利な転職を勝ち取りますか?

どこで自分に合った求人を探すべきか、ここにいくつかのデータを示しますので、転職について考えていただく参考になればと思います。

2020年の通信業界の求人の現状と傾向

2020年の3月時点での正社員の求人データをもとに通信業界を少しだけ細かく見てみたいと思います。

2020年の通信業界の求人数は増加!

2020年3月時点で、主要な転職サイト(DODA、マイナビ、リクナビ、type、エン転職)で通信業界の求人情報を探してみました。

IT業界全体では、31805件の求人があり、前年の同じ時期よりも、10000件ほど増えています。

通信業もITの中に含まれています。その通信業界は、5つの転職サイトの合計で2312件ありました。 先ほどのNTTドコモ、ソフトバンク、KDDIなどの大手キャリアばかりでなく、中小企業の求人も当然あります。

ところで、2312件という数字はどうなのか気になりませんか?参考までに前年と比較するとこんな感じになります。

3月は比較的、一年の中でも求人数が多い時期です。 2019年の3月には1860件の求人がありました。 ですから、2020年になって452件増えています。

転職サイトの求人は同じ企業が同じようなもの(何が違うのかわからない複数の求人)を出していることもあるので、これはのべ件数になると思います。

いずれにしても、2020年の転職市場は、転職者にとって有利なことには間違いないですね。

通信業界の求人で提示されている年収

通信業界の企業が出している求人ではどのくらいの年収が提示されているでしょうか。転職する時には気になる給料についてです。これも実際に転職サイトで見てみました。

ほとんどの場合、年齢や経験によって決定するケースだと思いますが、求人票には基本の額が提示されているわけで、参考にはなると思います。

年収500〜699万円の求人が多くなっています。次に多いのが700~999万円です。

通信業界の求人の地域別の比率

勤務地別に求人数を調べてみました。転職サイトでは全国の求人を見ることができます。次のグラフをご覧ください。

関東地方を勤務地とする求人が多く、東京都内を勤務地とするものに限定してもDODAだけで300件も出ました。 かなり東京の拠点で働く求人が多いようです。これはIT業界では特にそうです。

ちなみに大阪、愛知県、福岡県も他の地域に比べると多く出ます。

そもそも転職サイト自体が関東を中心にしたものが多いこともあるでしょう。どの業種でも東京が多くなります。 ですが、通信業界の場合は、その傾向が顕著に見られます。

職種別の比率

通信業界の求人ではどんな仕事が求められているかの参考です。職種別に見てみます。

技術職、エンジニアの求人が最も多くなっています。IT業界ですから当然と言えるでしょう。 次に多いのは営業の仕事でした。

未経験歓迎の求人の比率

通信業界にはじめて転職するという人もいると思います。その場合に気になるのは、採用で経験者が優遇されるのかどうかではないでしょうか。次のグラフをご覧ください。

通信業界はIoTとかビッグデータとか、かなり環境の変化もあって、知識も重視されるというイメージがあるのですが、業界の未経験者を歓迎するとしている求人は、意外にも5割ほどありました。 これはソフトウェアベンダーなどと比べると、かなり高い数字です。

逆に言えば、5割はスキルや経験が高く評価される求人とも言えます。もちろん年収が高めの求人はこういったものになるのでしょう。

本当はもう少し詳しいデータを見ておく必要があります。転職サイトごとに、かなり差があったからです。この点については後述します。

どんな求人が出ている?

実際にあった通信業界の求人を4つ見てみます。

例1 (DODA)

仕事内容 企業、行政、金融機関などで使う大手通信ネットワーク回線をつなげるための、回線工事の手配・連絡・データ入力業務
給与 月給19万5000円~27万0000円
求める人材 基本的なPCスキル(Word/Excel)、一般事務や営業事務の経験、ITやネットワークに興味があるなど

例2(マイナビ)

仕事内容 モバイルショップの運営、新規契約・機種変更手続、故障・修理の受付、料金プランや新商品の説明など
給与 400万円以上
求める人材 コミュニケーション力、向上心、周囲との連携やチームワークを大切にできる、粘り強く取り組める方

例3(リクナビ)

仕事内容 認証システムサーバーの設計、回線における伝送路設計、構築、施工、無線基地局エリア設計など
給与 月給23万円以上
求める人材 ネットワーク設計・構築・運用経験、通信設備の保守作業、施工管理、運用の経験、CCNA/LPI、無線、電気技術資格取得者

例4(リクナビ)

仕事内容 ネットワーク・電気設備の設計・図面作成、防犯カメラ・スピーカー等の設備設置工事など
給与 月給20万~25万円
求める人材 Excel、Wordの簡単な作業ができる、PCやネットワークに興味がある、学ぶ意欲がある方

求人をたくさん見ていると気付くことがあります。中途採用の求人には4つのパターンが存在しています。

どの求人に応募すべきか、求人を見るときは「パターンの違い」を意識してみてください。採用される求人と採用されない求人があるのが見えてきます。

ここまで、2020年の通信業界の求人の現状や傾向を見てきました。さて、ここからがいよいよ本題です。実際に転職する場合の戦略を考えてみましょう!

通信業界への転職戦略

さて、ここからはより具体的な話。どうやって求人を探すかです。自分に合った求人。中途採用は特に、企業とのマッチが大事です。自分自身と会社の目的が一致したら採用です。採用されるか、採用されないかの分かれ目になります。

要は自分を必要としている求人を見つけることなんですよね。

転職サイトの通信業界の求人数の比較

これまで見てきた主要な5つの転職サイトの求人の数をまずは見てみましょう。

ここまで見てきた中でも出てきた5つの転職サイトはどれも知名度の高いサイトです。でも、やっぱり特徴があるわけですよね。 みんな同じではありません。

DODA、マイナビ、リクルートは数が多めに出てきます。 そして、上のグラフを見てみると、マイナビが多かったのですが、2020年はリクナビが逆転しています。

これを見ると、マイナビかリクナビで探してみるかと思いがちですが、そう単純なものでもありません。

もう少し見ていただきたいデータがあります。

転職サイトごとの年収の比較

それぞれの転職サイトごとに、求人で提示されている年収がどのくらいかを表したグラフです。

リクルートのところは、実際金額の区切り方が違っていて、低めに出てしまっている部分があります。 それを無視すると、マイナビとエン転職は特徴があります。全体的に年収が低めの印象を受けます。 もう1つデータを見てください。

転職サイトごとの未経験者歓迎比率

未経験者歓迎の求人比率です。5つのサイトの合計で見ると、業界の未経験者歓迎の比率は約6割でしたよね。ではサイトごとに見るとどうでしょうか。

マイナビとエン転職はやたらと多く見られます。この点が、おそらくマイナビの求人の年収の低さにも表れているのでしょう。

逆にDODAは、ほとんどないんですね。まるで未経験者が使うサイトではないとでも言っているような感じすらします。

ここまで、まとめてみます。通信業界の求人ではリクルート、マイナビ、DODAでは十分な件数がありました。 ですが、件数が重要なのではありません。あなたに合っている求人があるかどうかが重要です。

そういう意味では、給与面と経験の要否に違いがありましたね。この違いは何でしょうか。

DODAは経験者を必要としている。マイナビは経験なんてどうでもいいから、若い人を求めている。簡単に言うとこのようになると思います。 これがどこで探すかの大切さです。

こういった違いがわかってから求人を探してください。自分とマッチする仕事があるかが大事なんです。

あなたはどこで仕事を探すべきでしょうか。ぜひ考えてみてください!

求人の質で見るとどうなる?

ここで見てきたのは、あくまで求人の数(量)についてです。それでは、求人の質で見るとどうでしょうか。

やっぱり質の面でも転職サイトごとに違いはあるんですよね。つまり、どんな求人が掲載されているのか、これはいい転職ができるかどうかに関わる問題です。

次のページは、
転職サイトで求人を探すなら「数」よりも「質」を重視!
です。

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