中途採用に未経験で応募しても採用されない?未経験が逆に武器になる理由とは
2017/06/24
中途採用は経験者を採用する?
転職は「中途採用」である。
新卒採用ではない。
つまり、何かしらの社会人としての経験がある人が対象だ。
第二新卒という採用もあるが、一般的に中途採用では経験者を求めている。
いわゆる即戦力が欲しいのである。
私は、この経験者とか即戦力という言葉は嫌いである。
特に即戦力だ。
まるで、入社してすぐにバリバリ働くイメージだ。
そんなのは普通は無理だ。
こういう言葉を使わないで欲しい。
転職者の自身を奪ってしまうだけではないか。
とにかく、中途採用と経験というのはセットのように言われる。
しかし、実際はどうなのだろうか。
私は未経験での転職を応援したい派である。
未経験者でも中途採用で十分に採用される。
ちょっとしたコツがあれば、むしろ経験者を上回れるだろう。
未経験で応募する人は不採用?
転職サイトを見たことがあるだろうか。
未経験者歓迎という求人があるのだ。
転職サイトというのだから、すべて中途採用である。
その求人の中に未経験者歓迎というのがある。
これがどのくらいあるのか。
エン転職という転職サイトがある。
そこで未経験者歓迎の求人を数えてみた。
すると、全体の80%が未経験者歓迎だったのである。
ちょうど80%。
エン転職では全体の求人数が4000件以上も出て来る。
未経験者を歓迎してる求人の数は相当あるわけだ。
でも、怪しいと思わないか。
これは、あくまで「中途採用」である。
それなのに、こんなにも未経験者を求めている?
こういうのは鵜呑みにしてはいけない。
求人を出す側の意図は何だろうか。
とにかく、エン転職に求人広告を掲載するだけでも、月に何万もかかる。
せっかく広告を出したのに応募が来なかったらどうしよう。
こう思うわけだ。
そこで、できるだけ応募しやすい広告にする。
その最も簡単な方法が、未経験者歓迎である。
これは裏を返せば、中途採用は未経験者では厳しいと感じている転職者が多いということだ。
こうして、作られた未経験者歓迎の求人。
ここに、本当に未経験者が応募したらどうなるか。
よほど、過去の経験が、その仕事に近いものでなければ不採用になる。
そんな感じがするのである。
未経験を武器にする!
未経験者歓迎というのを見ると変に安心感が出て来ないだろうか。
私が応募してもいいんだと思わせる魔法の言葉だ。
だが、現実はどうなのかと考えてみると不安になる。
応募をやめてしまう人もいるだろう。
しかし、未経験者というのはそれだけでかなり武器であることは確かである。
これも企業側の心理を考えてみて欲しい。
どんな人が応募してくるのかと、企業は待っている。
希望しているのは、同じような業界で経験豊富な転職者だろう。
しかし、そこにまったく違った仕事をしていたあなたからの応募が来る。
企業はどう思うか。
もしかすると、これはダメだと即決するかもしれない。
その可能性はあるが、だいたいは逆であろう。
珍しい応募者だから気になるのである。
あくまで応募した時点での話。
気になるということは、「応募書類を読んでみたくなる」ということ。
これは非常に都合がいい。
まず、履歴書だとか職務経歴書なんてものは読みたくないものなのだ。
それをちょっとでも読んでみたくさせるというだけでも難しいこと。
未経験者はそれが意外と簡単にできるのである。
問題はそこからだ。
職務経歴書の内容でさらにあなたの魅力が伝わるといい。
職務経歴書の書き方については、また別の記事に書くとしよう。
ここでは企業の心理を考える。
企業が求人広告を出す時に、ハードルを低くするために未経験者歓迎を使う。
それと同じようにする。
こちらも「未経験者」というのを使ってやればいい。
転職者は誰もが欠点を持っているものだ。
採用されるためには、不利だと思われることが必ずある。
例えば、年齢が高かったり、転職回数が多かったり、前職の期間が短かったり。
欠点というのは目立ちやすい。
企業から見れば、わかりやすいのである。
だから、みんな隠そうと思うのだが、隠せるものではない。
未経験者であるというのも、1つの欠点と言っていいだろう。
採用されるためには不利に感じるものである。
これもやはり隠そうとするわけだが、隠せるものではない。
だけど、考えてみて欲しい。
いろんな欠点の中でも、未経験というのはかなり小さい欠点である。
むしろ前向きに聞こえる。
今の時代、自分のキャリアを最優先している人の方が採用される。
将来を見据えて、今回の転職を考えている人が好まれる。
そういう意味では、未経験でも自分のキャリアの中で必要な転職であれば、もう欠点でもないのである。
自信が出てきただろうか。
その勢いで、応募してみることをおすすめする。
求人票でわかることの限界
未経験者はどうやって転職するのがいいかを最後に書いておきたい。
エン転職のことを書いたが、エン転職は転職サイトの1つだ。
そこで見られる求人の情報には限度がある。
企業の意図がよくわからないのである。
今回の募集ではどんな人が必要とされているのか。
もちろん経験の有無も含めて、転職者なら考えておかなければいけないところだ。
転職サイトの募集要項を見て、それがわかるだろうか。
わからない。
例えば、さっき書いたように80%が未経験者歓迎の求人というサイトもあるわけだ。
その中で、本当に未経験者でいいと思っている企業はどのくらいだろうか。
私たちには見えてこない。
応募してみて、やっとわかる。
それか、最後までわからない可能性もある。
これでは転職者として不利なのである。
そこで、転職エージェントという方法が出て来る。
これは、人材紹介会社だ。
企業からの要望を聞いて、転職者を企業に紹介する人たち。
転職エージェントを使うと何がいいかはもうわかるだろう。
彼らはただ求人票を集めているのではない。
企業の人事部と話をしながら、欲しい人材の要望を聞き出しているところに意味がある。
そうすることで、求人票だけでは見えない部分が見えているわけだ。
要するに転職エージェントを使うことで、本当に未経験者歓迎かどうかはすぐにわかる。
しかも、転職エージェントが持つ求人というのは非公開だ。
誰もが見られるものではない。
だから、ライバルも少ないのである。
もし、転職サイトで応募しようとしていた人ならば、ぜひ転職エージェントも検討してみほしいと思う。
未経験ならば、さらに使うべきものだと思う。